June 9, 2004

ITは職人の世界?

 しかし話を聞いていると、ITプロジェクトのお客さんは素人が多いようだ。

 さらにITプロジェクトはベンダーも素人である場合が少なくないのではないか。

 素人同士が仕事を進めて上手くいくわけがない。
上司に恵まれないSEのために〓自分戦略策定ブログ α

まあ、今のITプロジェクトが職人芸なのは誰しもわかっていることでしょうが…

I現状は、ITの素人とITの素人が無い知恵を絞りながらなんとなく作ってるような気になってる、というのが正解ではないかと。
では、ITのプロフェッショナルはどこにいるか?というと、僕はベンダの製品開発チーム、研究機関にしかいないのでは?と思っている。開発ツールで商売しているベンダの売り文句は、必ず「だれでも簡単に使えます!」であって、「素人が触っちゃ、怪我するぜ」なんてツールは基本的にない。(実際は、そんなツールばっかりだけどねぇ) まぁ、本来職人技であるはずのシステム開発を素人集団作業になったのはソフトウェア工学が製造業のメタファをソフトウェアに持ち込み、工場のベルトコンベアー式流れ作業よろしく単純作業にブレイクダウンしようとした結果、その建前だけが一人歩きしてしまったのが原因ではないだろうか?と勝手に想像している。製造業メタファで語るとすると、例えば、テレビの設計というのは、電子工学が分かってないと当然ダメなわけで必然ながら、電子工学のプロフェッショナルが行うことになる。でも、工場の生産現場は、電子工学のプロがいる必要はない。
翻ってソフトウェアの開発を考えると、ソフトウェア工学を学んだプロフェッショナルにしかソフトウェアの設計ができないか?というとそうでもない(本当は、できないといいたいところだが)し、テレビの設計というのが、設計図(つまり、回路図)を書いて、試作して動作確認して初めて、どうやって大量生産のラインにのっけるかを考えるのに対し、ソフトウェアの設計と言った場合にその粒度は人それぞれ。しかも、製造工程にコストがかからない(つまり、ファイルコピーだけ)ので、ハードウェアで言う、設計、試作工程(研究所内で特定のプロフェッショナルだけが携わる工程)をソフトウェアの製造工程にマッピングしてしまっている(さらに、ここはマンパワーを要することもある)のでごっちゃになっているのだ。ソフトウェアの開発を工学的見地から研究する、というソフトウェア工学のテーマは必要なことだと思うが、実際の開発現場としては、「工学という言葉を使ったことが全ての誤解の始まりである」と思わずにおれない。ソフトウェア工学の研究者出身の現場デベロッパとしては、とても歯がゆい思いである。

話は戻るが、ITプロジェクトの場合、最高意思決定者がド素人なんだよなぁ。昔、(社会人1年目のころ)偉い人に、「君、プログラム書けるの? どれぐらい書けるの? すらすら書けるの?」と聞かれたときは、めまいがしますた。この一言で、ソフトウェアというものが、世の中で理解されていないことを痛感したことがあります。文法さえ知ってればプログラムが書けると誤解してる方も多数いらっしゃいますし。日本語かける奴は、日本に1億人ぐらいいるが、小説書ける奴は限られるんだ、ということを理解していただくにはどうすればよいのだろうか。

まずは、ソフトウェア開発から「製造工程(いわゆるメイク、テスト工程」という言葉をなくし、ソフトウェア開発は全てが設計工程なんだ、というところからスタートしないとダメか。

でも、「コーヒーとソフトウェアは素人が作るもの」という言葉もどっかで聞いたことあるしな。素人が作るという前提で開発環境(ツールや、理論等)を整備しないとダメなんだろう。


Posted by money at June 9, 2004 2:21 AM | TrackBack
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